自由すぎるSubstackで、最初のクエストが見つかりません
Substackアカウント探訪:梟流(おうる)
ラスボスのいないWise Owl Labで、自分の遊び方を探してみた
夕暮れの街をクロと歩いていると、古い木製看板が目に入った。
WISE OWL CAFE
窓の向こうには、琥珀色の灯りと、壁いっぱいの地図。
扉を開けると、コーヒーと紙と木の匂いが混ざって流れてきた。
「おかえりなさい」
カウンターの中にいたマスターが、初対面の私たちへそう言った。
🎧️「ただいま……って、ここ初めてですけど」
🐈⬛「もう帰ってきた顔をしているよ」
マスターは笑いながら、私にはココア、クロには小さなミルク皿を置いた。
大げさに歓迎するわけではない。
それでも、疲れた人が帰ってきたときの席を、いつも空けているような温かさがあった。
「ここは、何かを始めるためだけの場所ではありません。迷ったときや、少し疲れたときに戻ってくるホームでもあるんです」
そのとき、店の奥から軽い足音が響いた。
🐺「お待たせしましたーっ! 本日の案内役、ナナです!💕」
黒髪にオオカミやフェンリルのような耳、ふわりと揺れる尻尾。ナナはメイド服の裾を翻しながら、巨大な地図をテーブルへ広げた。
🐺「今日はオウルさんのオープンワールドを散策します。案内もしますし、私もプレイヤーとして遊びます!」
🎧️「案内役が一緒に迷ったりしませんか?」
🐺「します!」
即答だった。
🐈⬛「正直でよろしい」
地図は白紙に近かった。
小さな街と、いくつかの道が描かれているだけで、目的地も攻略順もない。
私は地図を振った。裏返した。光へ透かした。
🎧️「クエストマークが出ません!」
すると、マスターのエプロンについていたフクロウ型のバッジが、ゆっくりと目を開いた。
🦉「そんなものはないよ」
🎧️「バッジがしゃべった!」
🦉「僕はオウル・タグ。記録係で、案内役で、寄り道を見つける係でもある」
オウル・タグは、いつの間にか私の胸元へ移っていた。
🦉「今日はここが、僕の観測席らしいな」
🎧️「許可なく装備された!」
🦉「さあ始めようか」
🎧️「初心者用クエストは?」
🦉「ないよ」
🎧️「ラスボスは?」
🦉「いない」
🎧️「ゲームクリアの条件は?」
🦉「ない」
🎧️「報酬は?」
🦉「たまにコーヒーが出る」
マスターが無言で一杯置いた。
🐈⬛「報酬が現物支給だね」
オウル・タグが地図の上へ移ると、黄色いフラスコが淡く光ると
白紙だった地図に、小さな町が浮かび上がった。
AI画像を作る工房
LINEスタンプが並ぶ露店
MVを上映する地下劇場
ゲームの試作品が積まれた研究室
占い道具を作る塔
誰かの作品を紹介する交易所
途中で止まった企画が眠る遺跡
誰も何もしないためのベンチ
そして森の奥には、かすかな明かりだけが見えた
🎧️「クエストの順番は?」
🦉「好きなところから」
🎧️「一番効率よく経験値を稼げる場所は?」
🦉「知らない」
🎧️「案内役として不安があります!」
🦉「僕も、この世界を歩いている途中だからね」
🐺「そろそろ出発しましょうか」
ナナがカフェの奥にある扉を開けると、その先には街が広がっていた。
石畳の通りには、工房や露天がひしめき
向こうには地下劇場や、丘の上の塔も見えた
広場では、プレイヤー同士が作品やアイデアを交換していた。
ナナは扉をくぐるたびに衣装を変えた。
工房では白衣姿。
市場では商人風のエプロン。
森へ向かうときは、緑のマントを羽織った冒険者。
🎧️「着替えが早い!」
🐺「遊び方が変われば、気分も変えたいじゃないですか!」
ナナは素材を拾い
途中でゲームの試作品に夢中になり
知らないプレイヤーから手作りのカードを買い
道端の掲示板へ感想を書いた
案内役なのに、一番楽しんでいる。
街の外には、書きかけの記事が壁だけ残している「未完成の家」があった。
使われなくなった企画は、遺跡として残されている。
何も置かれていない芝生には、休むためだけのベンチが並んでいた。
🦉「完成したものだけが、この世界を作っているわけじゃない。途中で止めたものも、誰かと話したことも、休んだ時間も、全部ログになる」
私は少し不安になった。
何をしてもいい
どこへ行ってもいい
つまり、何をすれば正解なのか、誰も教えてくれない。
それならば….
🎧️「こういうときこそ、効率化です!」
私は広場の真ん中へ巨大な掲示板を建てた。
・第一クエスト、毎日投稿!
・第二クエスト、専門ジャンル固定!
・第三クエスト、フォロワー増加!
・第四クエスト、商品販売!
・最終目的地は人気アカウント城!
ナナが目を丸くした。
「えっ、今日は森へ写真を撮りに行く予定だったんですけど」
🎧️「寄り道はレベル上げ効率が悪いので廃止です!」
私は町中へクエスト表を配った。
工房には「売れそうなものを作る」
市場には「利益率を上げる」
カフェには「交流人数を記録する」
ベンチには「休憩は十五分まで」
さらに私は、すべての道を一本の太い赤線で結び、
勝手に高速攻略道路を開通させた。
🎧️「これで誰も迷いません!」
数日後、町は見違えるほど整っていた。
けれど、ナナは白衣のまま数字を確認し続けていた
商人たちは似たような商品だけを並べ、
未完成の家は「価値なし」と解体された
ポエムの森へ向かう道には、草が生えていた
プレイヤーは一瞬で街を通り過ぎた
マスターがカフェの入口で、静かに町を見て言った
「迷わなくなった代わりに、帰ってくる人の顔から、話したいことが減りましたね」
🐈⬛「遊び場を職場にした成果だね」
🎧️「でも、進捗率は百二十パーセントです!」
胸元のオウル・タグの光が弱くなった。
🦉「わかモン。それは悪い世界ではないかもしれない。でも、僕が歩きたかった世界とは違う」
🎧️「目標がなければ、何も残らないじゃないですか」
🦉「目標だけ残って、途中で見つけたものが消えてしまったよ」
ナナが、使われなくなった冒険者のマントを抱えていた。
「私、案内するのが好きなんです。でも本当は、案内しながら自分も驚きたいんです。決められた道を説明するだけなら、地図だけで足ります」
私は赤い一本道を見た。
確かに、迷わない。
でも、街のほとんどを通っていなかった。
私は掲示板を壊さず、町の端へ移した。
使いたい人だけが使える攻略情報として残し
ベンチを戻し
未完成の家の跡へ「また作りたくなったら、ここから」と札を立てた。
すべて戻すと
ナナが冒険者の衣装へ着替え、私の手を引いた。
🐺「では、攻略表にない場所へ行きましょう!」
森を抜けた先には、焚き火と二脚の椅子があった。
片方は空席だったが、背もたれには、誰かが少し前まで座っていたような温度が残っていた。
🦉「得点も、報酬もない場所だよ。ただ、誰かがいたことを感じるための場所」
私は椅子に座った。
数字にならないものが、何もないわけではない。
誰かの文章を読む
短い感想を残す
一緒に作る
少し休む
それらが、明日もう一度ここへ来る理由になることもある。
夜明け前、私たちは、街の外れにある荒野へ出た。
朝日が地平線を赤く染めている。
その時….
オウル・タグが胸元から外れ、強い光を放った。
🦉「この世界には、ラスボスはいない。必要なのは“勝利条件”ではなく次の一歩を選ぶ感覚なんだ」
オウル・タグの光がまぶしくて
私は思わず目を細めた
光の中で、それは少しずつ、形を変えていく
バッジだったはずの輪郭がほどけ
人の姿のようなものが、逆光の向こうに立ち上がる
けれど、顔は見えない
背中しか分からない
年齢も、表情も分からない
ただ、その姿には、不思議な静けさがあった
ナナが息をのむ
逆光の人物は、こちらを振り返らない
そのまま、荒野へ向かって、一歩ずつ歩き出す
記録する者が
今度は、自分自身の足で進み始めた
一歩。
また一歩。
人物は、自分の足で荒野を進んでいく。
完成した地図を持たず、勝利条件も決めず、
それでも歩いた場所を世界へ変えながら。
この世界には、クリアがない
だからこそ、続けることそのものが、小さな冒険になる
家を建てる日も
街で働く日も
アイテムを作る日も
何をすればいいのか迷う日も
たぶん全部、無駄ではない
オウル・タグの声が、最後に風の中でかすかに聞こえた
「記録は終わりません
進むか、休むか、また歩くか
そのたびに、世界は少しずつ更新されます」
そして、逆光の向こうのその人影は
荒野の地平へ
一歩ずつ
確かに進んでいった
私はその背中を追いかけようとして….
足跡スタンプを百個ほど荒野へ先に押した。
🎧️「これで百歩先まで探索済みです!」
🐈⬛「最後まで記録を捏造するんだね」
ナナは声を上げて笑い、マスターは遠くのホームで、いつでも迎えれるように、
カフェでコーヒー豆を煎り始めた。
というわけで、
わかモンとクロのSubstackアカウント探訪
第5弾は、XでのAIマンガ配信時から交流のある
梟流(おうる)さんでした✨️
今回の物語構成に当たっては、複数の記事紹介以上に、梟流さんの作品世界の面白さをお伝えできたらという思いで創作してみました🌈✨️
梟流さんの魅力を知るには、記事だけでなく、ぜひNotesも楽しんで欲しいです。
ちなみに、梟流さんはLINEスタンプ制作者として深い経験と見識があります。
もし、オリジナルキャラを使ったLINEスタンプのことで知りたいことがあったら、相談してみてください。
こんな感じで相談にのってくれます(≧∇≦)/
こんかいは、ナナとマスターに出て頂きましたが、実はもう一人レギラーキャラがいます。エリオくんを書ききれなかったのは、わかモンの力不足です(´・ω・`)ゴメンネ
本文に使用した梟流さんの引用元・参考元
本作は、上記の記事・プロフィールと、梟流さんから寄せられた「オープンワールド型のライフログゲーム」というアカウント紹介をもとに構成した創作レビューです
ナナ、マスター、オウル・タグ、WISE OWL CAFEの具体的な物語設定や、わかモンの暴走場面は本作独自のフィクションです
1.おすすめ記事
「この背中に、あなたの温度を感じて」
本文後半の「荒野を一歩ずつ進む」「完成した地図や勝利条件がなくても歩き続ける」「誰かの存在や後押しが背中に残る」というモチーフの中心になった記事です
原記事では、何もない場所から始め、他の人に追い越される悔しさも受け止めながら、目の前の一段を見失わずに進む姿勢が語られています。また、自分がここまで歩けたのは一人の力ではなく、誰かの後押しが背中に乗っているという感謝へ着地しています。(wiseowllab.substack.com)
完成原稿へ反映した部分
「完成した地図を持たず、勝利条件も決めず、それでも歩いた場所を世界へ変えながら」
荒野を一歩ずつ進む、人物化したオウル・タグ
空席の椅子に残る、誰かの温度
数字や報酬にならない交流の価値
誰かの文章を読み、感想を残すことが、次の一歩につながるという考え
「記録する者が、今度は自分自身の足で進み始めた」という終盤の展開
ただし、焚き火、二脚の椅子、バッジの人物化、荒野という舞台は、原記事をそのまま再現したものではなく、記事の「背中」「温度」「一歩」「後押し」を視覚的な物語へ置き換えた創作表現です
2.梟流さんのSubstackプロフィール
プロフィールでは、アカウントを「落ち着いたカフェのマスターがいるカウンター席」のように、読者がくつろぎながら話せる場所として紹介しています
また、AI画像生成、LINEスタンプ、MV、ゲーム、占いなどを作りながら遊び、その延長で副収入が生まれることを期待していること、気楽に話せる相手も歓迎していることが書かれています。(Substack)
完成原稿へ反映した部分
WISE OWL CAFEというホーム
マスターがコーヒーやココアを出し、温かく迎える設定
読者が疲れたときにも帰ってこられるカウンター席
AI画像工房
LINEスタンプの露店
MVを上映する地下劇場
ゲームの試作研究室
占い道具を作る塔
プレイヤー同士が作品やアイデアを交換する交易所
制作と交流を、仕事だけでなく「遊び」として楽しむ世界観
大きな収益だけを唯一のゴールにしない姿勢
プロフィールに並ぶ実際の活動を、完成原稿では一つの街にある工房、商店、劇場、塔へ変換しています
3.アカウント探訪への参加回答
「オープンワールド型のライフログゲーム」
梟流さんから今回の企画へ寄せられた、次の説明が物語全体の直接的な土台です
私のアカウントを一言で言うなら、新しく見つけた「オープンワールド型のライフログゲーム」かな。
ある日を家を建てて、ある日は街でアルバイトで小銭稼ぎ、またある時は家で「アイテム製作」。。。何をしてもいい。
・・・だから何をすればいいか迷う。
そして参加プレイヤー同士が相互交流、相互取引してOK、みたいな。
この世界に「ラスボスは、いない」ので、ゲームのクリアはない。
「続ける」か「やめる」か。その二択だけ。
楽しいと思う間は続け、楽しいと思わなくなったら去る。
だから僕はいま、「楽しんでいます」
この回答は、公開記事からの引用ではなく、今回のアカウント探訪企画で梟流さん本人から提供された紹介文です
完成原稿へ反映した部分
ラスボスがいない
ゲームクリアの条件がない
好きな場所から遊べる
家を建てる
街で働く
アイテムを製作する
他のプレイヤーと交流・取引する
自由だからこそ、何をすればよいか迷う
続けるか、離れるかを自分で選ぶ
次の一歩を選ぶ感覚
歩いた場所が世界になるという結論
本文タイトルの、
ラスボスのいないWise Owl Labで、自分の遊び方を探してみた
も、この本人回答を中心に作成しています
創作として追加した設定
以下は、梟流(おうる)さんの公開記事やプロフィールに直接書かれていた事実ではなく、今回の探訪記事用に作ったフィクションです。実際のところは、梟流さんへ直接お尋ねください。気さくに答えてくれます(*^^*)
WISE OWL CAFEの物語設定
カフェの奥からオープンワールドへ移動できる
マスターがホームを守っている
ココアやクロ用のミルクを出す
疲れたプレイヤーが帰ってくる場所
遠くからカフェの灯りをつけて待つ
プロフィールにある「カフェのマスターがいるカウンター席」という比喩を、実際の物語空間へ発展させています
ナナの設定
オオカミまたはフェンリルのような耳と尻尾
WISE OWL CAFEの案内役
自分自身も世界を楽しむプレイヤー
工房、商店、森に合わせて衣装を変える
明るく元気だが、一緒に迷うこともある
オウル・タグの設定
梟流さん本人の思考を代弁する喋るバッジ
記録係、案内役、語り部
わかモンの胸元を観測席にする
黄色いフラスコが光る
終盤で逆光の人物へ変化する
荒野を自分の足で歩き出す
わかモンの暴走
毎日投稿やフォロワー増加を強制クエストにする
人気アカウント城を作る
休憩を十五分に制限する
一本道の高速攻略道路を作る
足跡スタンプで探索記録を捏造する
この部分は、自由な世界を効率化しすぎる危険を分かりやすくするためのコメディーです。梟流さん本人の行動や発言を再現したものではありません
出典一覧
梟流さんのアカウント
おすすめ記事
>>こんな記事も描いています














🦉わかモンさん、おはようございます☕
いやぁ、今朝を心待ちにしていました。どんな記事ができあがるのか、と。
想像以上、創造異常?(笑)
わかモンさんの感受性と好奇心旺盛なところが、遺憾なく発揮された、僕自身が大いに笑い、ほんのり感動させられた冒険記事でした。
いますぐに目指す何かがなくたって、楽しんで活動つづけられるなら、十分すぎますね、この世界😁